【数学】ガロア理論学習メモpart.2 可解群と対称群

はじめに

 前回のpart.1から結構時間が立ってしまいましたが、part.2について書きます。当初としては群論の基礎について書きたいところでしたが、群論については既にいろんな書籍や記事などでかなり分かりやすい解説がいくつも上がっているので、基礎的なところは軽くやって、ガロア理論について理解するのに欠かせない可解群について書いていきたいと思います。

 代数方程式からは解の置換のパターンによって構成されるガロアというものを構成できるのですが、そのガロア群が可解群という群のクラスに入る時にその方程式は代数的解を持つ、つまり解の公式を持つというように言われています。ですので、このpart.2では可解群がどういう構造を持った集まりなのかをまとめていきたいと思います。

 また、この記事は勉強したことのメモですので、数学科の人に怒られるのではと冷え冷えになるレベルでまともな証明がありませんが、あからさまに間違えている点があればご指摘を頂けるとありがたいです。


目次


可解群の基礎

定義

 早速ですが可解群の定義を確認したいと思います。

 群Gが以下のような部分列を持つとする。

 e=G_0 \subset G_1 \subset G_2 \subset \cdots \subset G_k = G

ただし、eは群 G単位元を表す。
 この部分群が可解列、つまり j\in{1,2,\cdots,k-1}番目の部分群 G_j G_{j+1}正規部分群(これを満たす部分群を正規列と呼ぶ)かつ、隣り合う2つを用いて構成される剰余群 G_{j+1}/G_j巡回群となるとき、 Gを可解群と呼ぶ。

 これがどういうものなのかを紐解く前に、代数学の基本であるが何なのかを示してみます。

群とは形を持った集合

 集合 Gに対して作用する二項演算 \{\bullet\}を定義する。この2つの間に以下の4つが成り立つ時、集合 Gと二項演算 {\bullet}による代数系 (G, \{\bullet\})を群と呼ぶ。

[条件(i):閉性]
 {\bullet}:G\times G \rightarrow G

を満たすこと。つまり、 {\bullet}によって出力される値は必ず Gの元となることが保証されている。

[条件(ii):結合法則]
  a,b,c \in Gに対して、
 (a \bullet b)\bullet c = a \bullet (b \bullet c)
が成り立つこと。つまり演算を実行する順序で結果が変わらないことが保証されている。

[条件(iii):単位元の存在]
 任意の a \in Gに対して
 ae = ea = a
が成り立つ e \in Gが存在すること。また、これを満たす e単位元と呼ぶ。

[条件(iv):逆元の存在]
 任意の a \in Gに対して
 aa^{-1} = a^{-1}a = e
が成り立つ[tex: a^{-1} \in Gが存在すること。ただし、 e \in G単位元である。また、これを満たす a^{-1} aの逆元と呼ぶ。

 証明は省きますが、整数集合と加算による代数系 (\mathbb{Z}, +)は群を成します。また、詳細は次の節で述べますが任意の整数を0を除く整数 n(通常は自然数)で割ったあまりのなす集合 \mathbb{Z}/n\mathbb{Z}と加算による代数系 (\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}, +)も群を成します。

 また、数値による集合ではなく、写像(関数と似たようなもの)による集合を用いた群も非常に重要です。表と裏に同じ記号が記されている三角形に対して、0度回転させる写像 e、120度回転させる写像 \sigma、240度回転させる写像 \sigma^ 2、縦線を軸にして三角形を裏返す写像 \tauをそれぞれ定義すると、 G=\{e, \sigma, \sigma^ 2, \tau, \tau\sigma, \tau\sigma^ 2\}は合成写像に関して群を成します(以降、これを正三角形の2面体群と呼びます)。

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 これは個人的な見解となりますが、集合はそれだけだとただ数値とかモノとかが集まっているだけでそれらの間の関係というのは不明瞭となりますが、それらの関係を二項演算によって対応付けてやればそれに応じて"集合の形"が見えてくるというのが、群について考察する上での大切な考えの一つだと考えています。

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数の集まりが与えられているだけだと、それらの間にどの様な関係が出てくるのか分かりませんが、足し算などによって関係性を決めてやれば、2は1より大きいなどと言った関係が説明できるようになり、それらの関係性の集まりによって数直線や円周などと言った形として集合を捉えることができます。

 実際にこれらの例から見られる面白い形の1つとして、ループ状の形を持つ群が (\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}, +)に見られます。このような形状を持つ群を巡回群と呼び、この例だと nの倍数 n\mathbb{Z}に1ずつ足していくだけで構成できるので \langle1+\mathbb{Z} \rangleと山括弧を使って表記(今回の例がこのように記述されることは殆どありませんが・・・)。

群の中の群

 もう一つ興味深い例として、群の中に存在する群というのを見てみましょう。

 群 (G, \{\bullet\})の部分集合 Hを考える。 (H, \{\bullet\})が群を成す時、 H Gの部分群と呼ぶ。

 例を挙げます。整数集合 \mathbb{Z}の内、 nの倍数のみを取って構成される n\mathbb{Z}は加算について群を成し、更に明らかに n\mathbb{Z} \mathbb{Z}の部分集合なので、 \mathbb{Z}の部分群であるとも言えます。また、 2nで割ったあまりによる群 \mathbb{Z}/2n\mathbb{Z}の部分群として \mathbb{Z}/n\mathbb{Z}が挙げられます。

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 部分群について調べてみると、その元となる群のなす形についてより深い考察ができるようになり、可解群のような構造は群の面白い形の内の一つと言えます。ただ、具体的に可解群がどのような形になるのかについて考えるのはもう少し突き詰めてからにしましょう。

左右対称な群

 部分群の他、可解群の形を考察する際にもう一つ重要な概念として、アーベル群――あるいは分かりやすい名称として可換群について述べてみます。

 交換法則が成り立つ群をアーベル群または可換群と呼ぶ。つまり、群 Gの任意の2元 a,b\in Gに対して以下が成り立つことを言う。

 ab = ba

二項演算子の表記を略したことに注意。

 今までの例で言うと、 (\mathbb{Z}, +) \mathbb{Z}/n\mathbb{Z}は可換群ですが、群の定義の直後に述べた正三角形のニ面体群は可換群ではありません。しかし、二面体群から部分群として \langle \sigma \rangleを取り出すと、 \tau\langle\sigma\rangle=\langle\sigma\rangle\tauと交換法則が成り立ちます。これは正三角形を回転させてから裏返しにしても、裏返しにしてから正三角形を回転させても、表向きと裏向きという状態は変わらないという事実に基づいた計算結果です。この様な性質を持つ部分群を正規部分群と言いますが、この定義を述べると以下のようになります。

 群 Gの部分群 Hが任意の g\in Gに対して以下の性質を持つ時、 H G正規部分群と呼ぶ。

 gH = Hg

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ニ面体が非可換な動作をする例。裏返してから回転させた後と、回転させてから裏返した後の頂点の配置が異なることに注目

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ニ面体の正規部分群。”表”の状態と”裏”の状態の変化については写像の順番について変わらないことに注目

 更に興味深い事実を言うと、可換群は必ず可解群となります。ただ、これはあくまで十分条件ですので、非可換群は非可解群という命題は必ずしも真になるとは限りません。実際に正三角形の二面体群は非可換群ではありますが、可解群となります。その理由について述べるために次の節で遂に剰余群について定義したいと思います。

割り算のあまりによるクラス分け

 群の定義について述べた節で、集合 \mathbb{Z}/n\mathbb{Z}と加算による代数系 (\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}, +)は群を成すという風に述べましたが、このような群は一般的に剰余群と呼ばれています。

 剰余群の本質的な説明の一つとしては群の元をグループ毎に同じモノとして見なしても群としての性質が保存されるといった事が挙げられるでしょう。そして、群の元をグループ毎に同じモノとして見なして出来上がるのが剰余類というものです。以下、剰余類の定義を述べます。

 群 Gの部分群 Hと、任意の g_i \in Gを考える。もしも、 H正規部分群かつ

 G=g_{1}H \cup g_{2}H \cup \cdots \cup g_{n}
 g_{i}H \cap g_{j}H=\phi\ \ (i, j\in\{1, 2, \cdots , n\}, i \neq j)

を満たすならば、 g_{1}H, g_{2}H, \cdots, g_{n}Hをそれぞれ剰余類と呼ぶ。また、 H正規部分群ではない場合は、 g_{1}H, g_{2}H, \cdots, g_{n}Hをそれぞれ左剰余類、 Hg_{1}, Hg_{2}, \cdots, Hg_{n}をそれぞれ右剰余類と呼ぶ。

 これ、しっかりと具体例を示さないと結構分かりにくいと思うので、試しに 5\mathbb{Z}による \mathbb{Z}の剰余類を示してみます。

  \mathbb{Z}の部分群 5\mathbb{Z}から、 \mathbb{Z}の剰余類を示す。まず答えから述べると、得られる剰余類は

 0+5\mathbb{Z}, 1+5\mathbb{Z}, 2+5\mathbb{Z}, 3+5\mathbb{Z}, 4+5\mathbb{Z}

の5元となり、それぞれが5で割って0~4のあまりが発生する整数を集めた集合に対応する。そして、それらの和集合は明らかに全ての整数 \mathbb{Z}を成し、明らかにそれぞれの剰余類に共通元はない。

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5で割ったあまりによる剰余類。それぞれの剰余類を5で割るとどれもあまりが同じになることに注目

 そして、剰余類のなす集合というのは群をなし、これこそが剰余群と呼びます。

 群 Gの部分群 Hによる剰余類が

 g_{1}H, g_{2}H, \cdots, g_{n}H

と表され、更に H正規部分群である時、これらは群 Gの二項演算

 (g_{i}H)(g_{j}H)=(g_{i}g_{j})H

について群をなす。これは剰余群と呼ばれ、 G/Hより表される。

 ついでに先程の5の倍数による剰余類から構成される剰余群がどんな計算をするのか一応確認してみましょう。

 集合 \{0+5\mathbb{Z}, 1+5\mathbb{Z}, 2+5\mathbb{Z}, 3+5\mathbb{Z}, 4+5\mathbb{Z}\} (i+5\mathbb{Z})+(j+5\mathbb{Z})=(i+j)+5\mathbb{Z}

という計算について群となる。ここで、5の倍数 5\mathbb{Z}同士で加算しても結局5の倍数となり、 5\mathbb{Z}+5\mathbb{Z}=5\mathbb{Z}として一つに吸収されることに注意。

 言うなればあまり同士の足し算ですね。 7+5\mathbb{Z}とかが考えられて無いのも、7も5で割るとあまりが2になるので、これも 2+ 5\mathbb{Z}に含まれてしまうからです。

正三角形は可解群

 ここまで説明して、正三角形によるニ面体が可解群である事を説明できます。

 正三角形によるニ面体 D_3の部分列は

 e \subset \langle\sigma\rangle \subset D_3

と表される。

  \langle\sigma\rangle D_3正規部分群であることはこれまでの例で既に示した。 D_3/\langle\sigma\rangleは剰余類として e\langle\sigma\rangle, \tau\langle\sigma\rangleを持つ剰余群であり、 \tau^2=eより、これは巡回群 \langle\tau\rangleとして表される。
  e単位元の定義より明らかに \langle\sigma\rangle正規部分群である。剰余群 \langle\sigma\rangle/e単位元の定義より \langle\sigma\rangleそのものであるので明らかに巡回群である。

 よって、 D_3の部分列は可解列であるので、 D_3が可解群であることが示された。

 つまり、可解群というのは巡回群のようなループ構造の群のマトリョーシカになっているような形として見ることができます。先程提示したニ面体の正規部分群の図からも「表と裏の巡回群 =D_ 3/\langle\sigma\rangle」と「120°回転の巡回群 =\langle\sigma\rangle/e」の形が見られると思います。そうなると、どうしてこのような構造が解の方程式の可解性を導くことになるのかという疑問が残りますが、とりあえずもう一つ重要な概念である解の交換を群と結びつけてみます。


解の交換と同型な群

置換による群

 解の交換という動作を表現するのに有用な群として対称群というものを定義します。

 集合 I_n=\{1,2,3, \cdots , n\}の自己同型写像、つまり全単射写像 \sigma : I_n \rightarrow I_nの全体は合成写像に関して群をなし、 n次対称群 S_nと呼ぶ。

 言うなれば、 n個の区別可能な元による集合の中身を変えないまま1対1の関係を与える写像の全体が対称群に当たります。ただ、これだけだとイメージ付かない人も多いと思うので、ここで3次の対称群 S_ 3の元として、6つの置換を列挙します。


\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
1&2&3
\end{array}
\right)

\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
1&3&2
\end{array}
\right)

\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
2&1&3
\end{array}
\right)

\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
2&3&1
\end{array}
\right)

\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
3&1&2
\end{array}
\right)

\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
3&2&1
\end{array}
\right)

 

置換の表記について知らない人の為に説明しますと、それぞれの写像の表記が上に書かれた数字を下に書かれた数字に置き換えると言った内容を表現しています。ここで2つ以上の数字が同じ数字に置き換わる1~3以外の数字に置き換わると行ったことが絶対に起こらないように注意してください。前者が守られないと1対1の関係(全単射)が崩れてしまい、後者が守られないと集合の中身が変わらないという前提( \sigma : I _ n \rightarrow I _ n)が崩れてしまいます(ただし \{1, 2, 3\} \rightarrow \{1, 2, 4\}のような写像を考える場合にはその限りではありません)。

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自己同型写像とそうでない写像の例。全射とは始域を全て移した後に終域の全てをカバーしているような写像単射とは始域の元を移した先に被ってる元がないような写像を指し、全単射はその両方を併せ持つ。全単射写像の集合は群を成すと同時に、写像後の状態を元に戻す逆写像(逆元)を持つという点でも重要。

 また、念の為に言いますと、単位元は一番左の写像(恒等写像)が該当します。

偶置換による群

 対称群の部分群として重要なものとして、交代群というものがあります。

 n次対称群 S_nの内、偶置換として表される元(自己同型写像)全体の集合も合成写像に対して群をなし、これをn交代群 A_nと呼ぶ。また、 A_n S_n正規部分群である。

 ここで、初めて出た単語として偶置換というものが出てきていますが、これは集合の元の内、2つだけ入れ替えた操作(互換)を偶数回行ったものとして現れる置換の事を言います。例えば、


\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
2&3&1
\end{array}
\right)

は、1番目の数字と2番目の数字を入れ替えた後に、2番目の数字と3番目の数字を入れ替えれば実現できますので偶置換となります。また、入れ替えた数字のみを記述するという互換の表記を用いてこれを


(1,2)(2,3)

または2つの括弧を繋げて


(1,2,3)

と表記する場合もあります。

 ここまで説明すると A_ 3の元全体をリストアップできます。自分用の確認の意味合いも込めて、置換における表記と互換における表記の双方を載せておきますね。ただし、恒等写像のみは互換の形で表せないので、便宜上 (\phi)と表記します(もっと、適切な記号がある場合はご教授くださるとうれしいです)。


\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
1&2&3
\end{array}
\right)
=(\phi)

\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
2&3&1
\end{array}
\right)
=(2,3)(1,2)=(1,2,3)

\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
3&1&2
\end{array}
\right)
=(2,3)(1,3)=(1,3,2)

f:id:SzShow:20200310005202j:plain
偶置換を互換で表した例。同じ互換の合成写像は恒等写像となる点に注意。

3次の対称群は可解群

 とりあえずモヤモヤするところはまだたくさんあると思いますが、3次方程式のガロア群に対応する(その理由については後のパートで説明できるようにします)対称群として S _ 3が可解群となるかを軽く示したいと思います。

 まずは S _ 3の中で、偶置換による部分群 A _ 3にあたるものを列挙していきましょう。これは前の節でリストアップした通り、


\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
1&2&3
\end{array}
\right)
,
\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
2&3&1
\end{array}
\right)
,
\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
3&1&2
\end{array}
\right)

が該当します。続いて、奇置換にあたる方も


\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
1&3&2
\end{array}
\right)
,
\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
2&1&3
\end{array}
\right)
,
\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
3&2&1
\end{array}
\right)

が当たります。 A _ 3 S _ 3正規部分群であることは交代群の定義を述べる時にサラっと言いましたが、直感的な理由を申し上げると「偶置換に対して一回互換を施したら奇置換となり、奇置換に対して一回互換を施したら偶置換になる」というニ面体でいう”表と裏”のような関係になるからという感じなります。そのついでに、


\tau =
\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
1&3&2
\end{array}
\right)

としておくと、剰余群 S _ 3 / A _ 3が剰余類としてA _ 3 \tau A _ 3(=A _ 3 \tau)巡回群となることを述べておきます。

 続いて、 A _ 3をよく見てみると、


\left(
\begin{array}{cc}
1&2&3 \\
2&3&1
\end{array}
\right)

によって生成される巡回群として表されることに気付くと思います。実際に上記の置換を \sigmaと表すと A _ 3 = \{e, \sigma, \sigma^ 2 \}= \langle\sigma\rangleとして表記できることに気付かされます。すると、巡回群の部分群というのは恒等写像のみによって構成される群 {e}によって構成されるので(これを自明な群と呼びます)、対称群 S _ 3の部分列というのは以下のように書けます。


e \subset A_3 \subset S_3

そして、 S _ 3 / A _ 3 A _ 3 / eは全て巡回群なので、3次の巡回群は可解群となることが示されました。

 ここまでしっかりと読んでくれた人などは気付いたと思いますが、正三角形の二面体 D _ 3と3次対称群 S _ 3は群として全く同じ構造(同型)をしています。ただこの辺の説明まで丁寧にやろうとするといつまで経ってもガロア理論についての勉強が終わらないと思うので、恐縮ではありますが、気になる人は同型写像あたりを調べてみるといいでしょう。


最後に

 結構量が多くなってきてしまったので、一先ずここまでにします。本当は4次対称群や5次対称群あたりまで触れたかったのですが、自分が納得できるように説明しようとすると凄く長くなってしまう気がしたので、後のパートで解説致します。